溝延八幡神社の大欅 大樹を神ながらと畏怖することは、縄文・弥生の太古からの風儀で、いまも人の心にほのかに伝わる、日本人の美観である。
 木は何とは限らないが、松や欅、榎などがあり、いちょうは時代が下がってからのようである。

 高関熊野神社の大欅や内楯三社宮の大いちょうなども人々から尊崇をあつめている。
 溝延八幡神社境内の東参道にひときわ大きな緑陰をなしている欅の大樹は、神ながらと畏怖されている。樹齢は凡そ750年と推定され、目どおりの幹まわり7.2メートル、樹高29メートルに達する神木である

 けやきは記紀万葉の時代には。「槻(つき)」の木と言った。その大木はとくに百枝槻(ももえつき)と呼ばれ、人々は百枝槻の下に集まり、会合を行い、また、宴飲をおこなったことが、雄略天皇記や天武天皇紀にでている。

 寛文7年(1667)再建になる溝延八幡神社本殿は県文化財に指定されている重厚なお社である。大樹の青葉若葉が天上を覆う広大さは、ご祭神の神威の広さ豊かさ、そしてぬくもりである。
溝延八幡神社の大欅