お月山遺跡 沢畑集落の南西に小高い丘があり、頂上近くに月山神社がまつられています。その境内(けいだい)周辺で土器片や石器が採集できることは、古くから知られていました。

 遺跡としての姿を探るために、昭和29年山形大学の柏倉教授により発掘調査が行われました。その結果、神社の南西の畑地から、二つの石囲炉(いしがこいろ)をもち直径4メートル前後のゆがんだ円形を示す竪穴(たてあな)住居跡(じゅうきょあと)が検出されました。また、石斧(せきふ)・石鏃(せきぞく)・石匙(いしさじ)・石箆(いしべら)など多くの石器類と、隆起線(りゅうきせん)による渦巻(うずまき)文様(もんよう)や立体的な造形の口縁部(こうえんぶ)をもつ土器の破片、土偶(どぐう)の頭部などが出土しました。これらの特徴から、縄文時代中期の中頃から後半(約4500~4000年前頃)の遺跡だということが明らかになりました。

 当時の人の目で遺跡から周囲を見渡してみましょう。西には山地が重なり、春には山菜、秋には木の実やきのこを豊富に提供してくれます。野生動物も多かったはずです。近くには滝ノ沢川が流れ、東方に足をのばせば最上川があります。四季をとおして自然の幸(さち)に恵まれ、住みやすさ抜群の一等地だったといえます。